こんにちは!札幌市西区琴似にある女性専門整体院 Life(ライフ)琴似店です。

妊娠検査薬に陽性反応が出て、喜びと同時に「これからどうしよう?」という不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
妊娠初期(〜15週)は、お腹の大きさこそ目立ちませんが、ママの体の中では「胎盤」を作るという、大きな変化が起きています。
「眠くて仕方がない」「なんとなく気持ち悪い」 それは、あなたが怠けているのではなく、体内で目まぐるしい速度で変化が起きている証拠です。ではどんな変化が起きているのか知っていますか?
この時期にあなたの体と赤ちゃんに何が起きているのか、さまざまな切り口から解説していきます。
ママと赤ちゃんの見えない土台作り(胎盤の形成について)
「見えない変化」こそが、一番の負担である
妊娠初期は、外見上の変化はほとんどありません。しかし、体内では出産直前よりも激しいエネルギー代謝が行われています。
1. 胎児の成長:一人の人間を作る「器官形成期」

この時期、赤ちゃんは「胎芽(たいが)」から「胎児」へと呼び名が変わります。 受精卵というたった一つの細胞から、心臓、脳、神経、消化器、手足といった主要なパーツの全てを、この短い期間で作り上げるのです。これを医学的に「器官形成期」と呼びます。
細胞分裂のスピードは凄まじく、それに伴いママの体から大量の栄養素とエネルギーが優先的に赤ちゃんへと送られます。ママが「常に疲れている」のは、この爆発的な成長エネルギーを供給しているからに他なりません。
2. 胎盤の形成:新しい臓器の建設
赤ちゃんと同じくらい重要なのが「胎盤」の形成です。これはママと赤ちゃんを繋ぐライフラインであり、ホルモンを産生する重要な臓器です。
完成するのは妊娠15週頃(安定期)。それまでの間、ママの卵巣(黄体)が必死にホルモンを出し続け、妊娠を維持しようと奮闘しています。このホルモンの急激な変動が、つわりや情緒不安定の引き金となります。
初期はとにかく、無理せずゆっくり過ごす
プロゲステロンによるブレーキ
産婦人科医や助産師が、この時期のママに一番伝えたいこと。 それは「今のあなたの体は、ブレーキがかかるように設計されている」ということです。

1.「眠気」は赤ちゃんからの強制終了サイン
妊娠を維持するホルモン(プロゲステロン)には、体温を上げ、強い眠気を誘発する作用があります。また、消化管の動きをゆっくりにするため、便秘にもなりやすくなります。
これは全て、「ママ、今は動かないで。エネルギーを全部こっち(赤ちゃん)に使わせて」というサインです。
仕事中や家事の最中に眠くなるのは、あなたの気合いが足りないからではありません。抗えない生理現象です。 「眠るのが仕事」と割り切り、15分でも横になる時間を作ってください。
2.「まだ実感が湧かない」は当たり前
エコー写真を見ても、お腹が出ていないため「母親になった実感がない」と悩む方もいます。 しかし、心の準備は、体の変化と共に少しずつ進むものです。
つわりが辛くて「妊娠なんてしなければよかった」と思ってしまう瞬間があっても、自分を責めないでください。ホルモンバランスの乱れによる一時的な感情であり、多くの先輩ママが通ってきた道です。
3.パートナーへの「翻訳」が必要

男性は体の変化がないため、つわりの辛さを本当の意味で理解するのは困難です。「怠けている」と誤解されないよう、具体的に伝えることが大切です。 「気持ち悪い」ではなく、「二日酔いの状態で、船に乗って、インフルエンザにかかったような状態」と伝えると、とても辛い状況というのは理解してもらえるかと思います。
また、家事のクオリティは一時的に下がっても、「赤ちゃんを守るために省エネモードにしている」と宣言しましょう。2人分のエネルギー消費があるので、今から出産後の生活を想定して、パートナーの協力を仰げるよう話し合いを行うことも大切です。
つわりはなぜ起こる??
「耐える」だけじゃない。栄養アプローチで楽になる
「つわりは病気じゃないから治療法はない」と病院で言われたり、耐え続けなきゃいけないと絶望していませんか?
分子栄養学の視点では、つわりの症状の背景に「栄養欠損」や「血糖値の乱れ」があると考えます。

1.「食べづわり」と「低血糖」の深い関係
「空腹になると気持ち悪い」「食べていないと落ち着かない」 これは、機能性低血糖症の典型的な症状です。
妊娠中は、胎児へのエネルギー供給が最優先されるため、ママの血糖値は下がりやすくなっています。血糖値が急激に下がると、脳は危機を感じてアドレナリンなどの興奮ホルモンを出し、その副作用として吐き気や震えが起こります。
【対策:分食】
一度にたくさん食べるのではなく、食事を1日5〜6回に分けてください。 「3食しっかり」は忘れてOK。おにぎりや小さなスープ、チーズなどを2〜3時間おきに口にし、血糖値の波を平らにすることが、吐き気を抑える最大のコツです。
枕元に一口サイズのクッキーやドライフルーツなどを置いておき、起きてすぐ食べるのも効果的です。
2.ビタミンB6とつわりの関係
タンパク質の代謝に必要なビタミンB6。実は、つわりの吐き気抑制に深く関わっています。 赤ちゃんの体を作るために大量のビタミンB6が消費され、ママの脳内で吐き気を抑える神経伝達物質を作るためのB6が枯渇してしまうのです。
【対策:食材の工夫】
カツオ、マグロ、鶏ささみ、バナナなどに多く含まれますが、つわりで食べられない場合は、ビタミンB6を含むサプリメントの活用も検討してください(※摂取量は専門家にご相談ください)。
3.「鉄」と「タンパク質」の貯金を崩さない

妊娠初期から、赤ちゃんはママの体から鉄分を猛烈な勢いで吸収していきます。ママが元々隠れ貧血(フェリチン不足)だった場合、この時期から強烈なダルさや立ちくらみに襲われます。
食べられるものを食べる時期ですが、少し余裕が出てきたら甘いもの(糖質)よりもボーンブロススープやゆで卵など、少しでもタンパク質とミネラルが入ったものを選ぶ意識が、中期の体調を左右します。
妊娠初期に頭や腰が痛くなる理由
なぜ、お腹が出ていないのに「腰」や「頭」が痛むのか?
整体やオステオパシーの視点で見ると、妊娠初期の不調は「ホルモンのせい」だけでは片付けられない、構造的な理由があります。

1.頭痛の正体は、膜の引っ張り合い?
「妊娠してから、偏頭痛や首の痛みがひどい」 そんな悩みを抱える方が多くいます。実はこれ、骨盤の変化と直結しています。
私たちの脳と脊髄は、硬膜という丈夫な膜で包まれています。この膜は、上は頭蓋骨から、背骨の中を通って、下は仙骨(骨盤の中心)に付着しています。
妊娠初期、子宮が少しずつ大きくなろうとして骨盤周辺の組織が緩み始めると、仙骨の位置が微妙に変化します。すると、仙骨に付着している硬膜が下へと引っ張られ、その張力が頭蓋骨の内部まで伝わってしまうのです。
つまり、頭痛の原因は骨盤にあることが多いのです。 この時期、薬を飲むのをためらうママも多いでしょう。オステオパシーでは、頭や首を揉むのではなく、仙骨と頭蓋骨のバランスを優しく整えることで、この膜の緊張を解放し、頭痛を和らげることができます。
2.自律神経の暴走と「迷走神経」

つわりで吐き気が止まらない時、自律神経は交感神経(闘争・逃走モード)が優位になりすぎています。
ここで重要なのが、内臓の働きを司る迷走神経です。迷走神経は首のあたりから出て、胃や腸、心臓をコントロールしています。
首や後頭部がガチガチに固まっていると、この迷走神経の働きが阻害され、消化機能がうまく働かず、吐き気が増幅してしまう悪循環に陥ります。 「首の後ろを温める」「優しいタッチで首の緊張を取る」ことは、単なる肩こり解消ではなく、つわり対策としても非常に有効なのです。
セルフケア&NG行動リスト

🙆♀️ やってほしいこと(OK行動)
- とにかく寝る: 睡眠は最高の細胞修復タイムです。
- 体を温める(仙骨・足首): 血流を良くすることで、つわりや痛みが緩和します。
- 深呼吸: 肋骨が硬くならないよう、意識的に深く息を吐きます。
- 葉酸+マルチ栄養素: 葉酸だけでなく、それを働かせるためのビタミン・ミネラルもセットで。
🙅♀️ 避けてほしいこと(NG行動)
- 自己判断の薬: 市販薬は必ず医師・薬剤師に相談を。
- 激しい運動: 心拍数が上がりすぎる運動、お腹を圧迫するねじり運動。
- 人混み・感染症リスク: 免疫力が下がっています。
- 「安定期まで我慢」: 痛みや不調を我慢しすぎると、ストレスホルモンが血管を収縮させます。辛い時は、マタニティ対応の整体や鍼灸を頼ってください。
妊娠初期の運動について
「安定期に入ったら運動しましょう」とよく言われますが、妊娠初期の段階はどのくらい動けばいいのでしょうか? やりすぎは禁物ですが、やらなさすぎも体力を落としてしまいます。

なぜ、初期は長く動いてはいけないのか?
1. 胎盤が未完成で「剥がれやすい」
妊娠15週頃までは、胎盤が子宮の壁にしっかり根付いていません。 この時期に、長時間歩き続けて骨盤内に振動を与え続けたり、疲労で子宮が収縮したりすることは、胎盤形成の邪魔をするリスク(絨毛膜下血腫など)になり得ます。
2. 「低血糖」が加速して、つわりが悪化する
ここが一番の盲点です。 有酸素運動を20分以上続けると、体は蓄えてある糖(グリコーゲン)を使い始めます。 ただでさえ胎児に糖を送って低血糖気味のママが、運動でさらに糖を消費してしまうと、運動後に強烈な吐き気や頭痛(低血糖症状)に襲われます。
「健康のために歩いたのに、帰ってきたら寝込んだ」というのは、体力が無いのではなく、ガス欠(低血糖)です。
3. 自律神経が「過敏」になっている
初期はホルモンバランスの変化で、自律神経が非常に乱れやすい状態です。 長時間の運動は交感神経を刺激しすぎてしまい、リラックス(副交感神経)モードに戻りづらくなり、不眠やイライラを引き起こすことがあります。
運動の負荷量について
- 負荷量: ★☆☆☆☆(散歩程度)
- 目的: リフレッシュ、自律神経を整える、血流維持
- 推奨: ・近所の散歩(10〜15分)。・深呼吸を伴うストレッチ。
- 注意:
・つわりで食べられない時の運動はNG(低血糖のリスク)。
・「疲れた」と感じる手前でやめるのが鉄則です。
・重いものを持ちあげる作業や力仕事は要注意。
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キッズスペースを完備しており、託児も行なっています(保育士も在籍しております)。ママの体の状態はお子様の体にも影響が出ることが多いので、ぜひ一緒に来ていただければと思います。お子様の発達やお身体のチェック(向きぐせ、頭の形<斜頭・短頭・長頭など>、反り返りなど)も行なっていますので、気軽にご相談ください。

