
「歩くと骨盤の前やお尻が痛い」「寝返りや立ち上がりがつらい」。妊娠中、腰や骨盤まわりの痛みに悩む方は少なくありません。
お腹が大きくなる時期だから仕方ない、と我慢しがちですが、動き方や負担のかかり方を見直すことで楽になる可能性があります。ただし、痛いのにたくさん運動すればよいわけではありません。
今回は、妊娠中の運動と腰痛・骨盤帯痛の関係を調べた系統的レビューをもとに、わかっていることと安全に身体を動かすポイントを解説します。
まず結論|ここだけ覚えてください
妊娠中の運動は、腰痛や骨盤の痛みを完全に防ぐものではありません。
一方、研究では運動を行った方で痛みの強さが軽くなる傾向が示されました。大切なのは、痛みを我慢して鍛えることではなく、妊娠経過とその日の体調に合わせて負担を調整することです。
今回の系統的レビューで調べられたこと
2019年に『British Journal of Sports Medicine』へ掲載された系統的レビュー・メタ解析では、妊娠中の運動と腰痛、骨盤帯痛、腰から骨盤にかけての痛みとの関係が調べられました。
解析には32研究、合計52,297人の妊婦が含まれました。このうちランダム化比較試験をまとめた結果では、運動によって「痛みが起こる人の割合」そのものが明確に減ったとはいえませんでした。
一方、15件のランダム化比較試験では、妊娠中に運動をしたグループの方が、妊娠中から産後早期にかけて痛みの強さが軽い傾向が示されました。
研究ごとに運動の種類、頻度、妊娠週数が異なり、エビデンスの確実性も「非常に低い」から「中程度」でした。一人ひとりに同じ運動が合うとは限りません。
妊娠中に腰や骨盤が痛くなる背景
妊娠中はお腹の重さや身体のバランスが変化します。さらに、関節まわりの組織、筋肉の働き、歩幅、寝返りの方法なども変わります。
痛みの場所や感じ方には個人差があります。
- 腰の中央や左右が重だるい
- お尻や仙骨の周辺が痛い
- 恥骨の前側が痛い
- 片脚で立つ、階段、寝返りで痛む
- 長く座った後の立ち上がりがつらい
これらは「骨盤がゆがんだから」という一つの理由だけで起こるわけではありません。体調、睡眠、仕事、育児、過去の腰痛など、複数の要因が重なります。

動かない方がよい?動いた方がよい?
痛みがあると、動かさない方が安全に感じるかもしれません。しかし、完全に動かない状態が続くと、身体がこわばり、日常動作がさらに大変になる場合があります。
反対に「運動がよい」と聞いて、痛みを我慢しながら回数や距離を増やすのもおすすめできません。
目安は、動いている最中だけでなく、その日の夜や翌日に痛みが強く残らない量です。体調のよい日に少し動き、負担が残るなら時間や強度を下げます。

日常で取り入れやすい動き方
1.同じ姿勢を長く続けない
座りっぱなし、立ちっぱなしを避け、短い間隔で姿勢を変えます。長時間まとめて歩くより、短い移動へ分ける方が合うこともあります。
2.左右差の大きい動作を小さくする
ズボンを立ったまま片脚で履く、重い荷物を片側だけで持つ、大股で階段を上るといった動作で痛む場合は、座って着替える、荷物を分けるなど工夫します。
3.支えを使って小さく動く
安定した椅子や壁へ手を添え、呼吸を止めずに体重を左右へ小さく移す、楽な範囲で歩くなどから始めます。痛みを再現することが目的ではありません。
4.休む時間も計画に入れる
運動できた量だけでなく、回復できる時間も大切です。睡眠不足や仕事で疲れた日は、いつもより負荷を下げて構いません。
妊娠中の運動を始める前に
妊娠経過に問題がなくても、これまで運動習慣がない方や痛みが強い方は、妊婦健診で相談してから始めると安心です。切迫早産などで運動制限を受けている場合は、自己判断で再開しません。
次のような変化がある場合は運動を中止し、産科へ連絡してください。
- 性器出血
- 規則的で痛みを伴うお腹の張り
- 破水した可能性がある
- めまい、失神しそうな感覚
- 胸の痛み、強い息苦しさ
- 強い頭痛、視界の異常
- ふくらはぎの痛みや腫れ
- 胎動の明らかな減少
腰痛でも早めに医療機関へ相談したいサイン
妊娠中の腰痛に見えても、医療機関での確認が必要な場合があります。
- 発熱や悪寒を伴う腰・背中の痛み
- 排尿時の痛み、血尿
- 転倒後から続く強い痛み
- 脚に力が入らない、しびれが急に広がる
- 会陰部の感覚が鈍い
- 排尿や排便が急に難しくなった
このような症状では、通常の予約日を待たず医療機関へ相談してください。
妊娠中の腰痛・骨盤の痛みについてよくある質問
痛くてもストレッチした方がよいですか?
伸ばすと気持ちよい範囲なら合うこともありますが、痛みを我慢して大きく伸ばす必要はありません。骨盤の前側やお尻に鋭い痛みが出る動きは中止しましょう。
骨盤ベルトを着ければ治りますか?
ベルトで日常動作が楽になる方はいますが、装着位置や締め方が合わないと不快感が増えることもあります。治療効果を保証するものではないため、使い方を専門家へ確認すると安心です。
ウォーキングは毎日必要ですか?
毎日という決まりはありません。妊娠経過、痛み、疲労、天候に合わせます。長時間を一度に歩くより、短時間へ分ける方法も選べます。
まとめ
32研究・52,297人をまとめたレビューでは、妊娠中の運動によって腰痛や骨盤帯痛が起こる人の割合は明確に減りませんでした。一方で、運動を行った方では痛みの強さが軽くなる傾向が示されています。
運動は「痛くても頑張る課題」ではありません。妊娠経過を産科で確認し、その日の身体に合わせて時間、強度、動作を調整することが大切です。
参考文献
Davenport MH, Marchand AA, Mottola MF, et al. Exercise for the prevention and treatment of low back, pelvic girdle and lumbopelvic pain during pregnancy: a systematic review and meta-analysis. Br J Sports Med. 2019;53(2):90-98. DOI: 10.1136/bjsports-2018-099400. PMID: 30337344.
執筆・監修

菊地 健太|女性専門整体院 Life琴似店 院長
理学療法士/日本臨床徒手医学協会認定セラピスト/児童発達支援士
札幌市西区・地下鉄琴似駅から徒歩3分のLife琴似店で、産前産後のお身体とお子様の発達に関するご相談をお受けしています。スタッフ紹介はこちら
最終確認日:2026年8月9日
-
予約
当院は完全予約制となっております。
まずはご希望の日時にご予約ください。 -
来院
初診の方は問診票の記入をお願いしておりますので、5分前にお越しいただけますとスムーズにご案内できます。
お子様同伴も大歓迎です。
-
問診票の記入
現在お困りの症状や、病歴や手術歴、外傷歴(交通事故やスポーツ時など)などについての既往歴を中心に記入していただきます。
-
問診
問診表で答えていただいた内容を中心に進めていきます。
初診では20分ほど時間をかけて、丁寧に現在の状態や今までの経過などを把握していきます。
-
全身検査
初回の方は15分程かけて体の状態を検査していきます。
妊娠中や産後の方でも、姿勢などに配慮しながら可能な範囲で検査させていただきますのでご安心ください。
-
説明(カウンセリング)
当院で最も大切にしている部分です。
問診と全身検査の結果を踏まえて、現在の体の特徴と問題点の説明させていただきます。ここから私たちが考える今後の施術の方向性や、通院期間のめどについて説明します。
お客様とGoalを共有し、共通した認識で進めていけるよう現段階の体の状態は把握していただきます。
-
施術
カウンセリングの方針に納得した上で、施術を進めていきます。当院では「この症状にはこの治療」と言った決まったものはありません。
ひとりひとり体の状態が違うように、同じ腰痛でも腰痛になった原因は人それぞれです。
当院ではしっかりと、その人のその時の状態を正確に把握し、最善の施術を行う事を大切にしています。
-
セルフケア指導
施術の効果を最大限に引き出す為、ご自宅でもセルフケアの実施をお勧めしております。自宅で継続的にできる簡単な運動とケアの指導を行ない、より身体が良い方向に改善する様なプランを組んでおります。
-
お会計
お疲れ様でした。次回ご予約をお取りいただき、本日は終了になります。

- ☆ HP割引 ☆
-
1人でも多くの女性のお悩みを解決したいと本気で思っています。
期間限定です。
この機会をお見逃しなく!8月末日までの期間限定
通常1回8,800円 初回6,600円
※掲載価格は税込価格です ※他サービスとの併用はできません
LINE予約の方法
LINE登録後、下記画像の順番に進めていただければと思います。
①【利用したことがない】を選択
②メニューを開き、【ご予約はこちらから】を選択
③ご自身にあったメニューを選んで空き状況を確認
わからないことがあれば、メッセージをいただければ返信いたします。

「歩くと骨盤の前やお尻が痛い」「寝返りや立ち上がりがつらい」。妊娠中、腰や骨盤まわりの痛みに悩む方は少なくありません。
お腹が大きくなる時期だから仕方ない、と我慢しがちですが、動き方や負担のかかり方を見直すことで楽になる可能性があります。ただし、痛いのにたくさん運動すればよいわけではありません。
今回は、妊娠中の運動と腰痛・骨盤帯痛の関係を調べた系統的レビューをもとに、わかっていることと安全に身体を動かすポイントを解説します。
まず結論|ここだけ覚えてください
妊娠中の運動は、腰痛や骨盤の痛みを完全に防ぐものではありません。
一方、研究では運動を行った方で痛みの強さが軽くなる傾向が示されました。大切なのは、痛みを我慢して鍛えることではなく、妊娠経過とその日の体調に合わせて負担を調整することです。
今回の系統的レビューで調べられたこと
2019年に『British Journal of Sports Medicine』へ掲載された系統的レビュー・メタ解析では、妊娠中の運動と腰痛、骨盤帯痛、腰から骨盤にかけての痛みとの関係が調べられました。
解析には32研究、合計52,297人の妊婦が含まれました。このうちランダム化比較試験をまとめた結果では、運動によって「痛みが起こる人の割合」そのものが明確に減ったとはいえませんでした。
一方、15件のランダム化比較試験では、妊娠中に運動をしたグループの方が、妊娠中から産後早期にかけて痛みの強さが軽い傾向が示されました。
研究ごとに運動の種類、頻度、妊娠週数が異なり、エビデンスの確実性も「非常に低い」から「中程度」でした。一人ひとりに同じ運動が合うとは限りません。
妊娠中に腰や骨盤が痛くなる背景
妊娠中はお腹の重さや身体のバランスが変化します。さらに、関節まわりの組織、筋肉の働き、歩幅、寝返りの方法なども変わります。
痛みの場所や感じ方には個人差があります。
- 腰の中央や左右が重だるい
- お尻や仙骨の周辺が痛い
- 恥骨の前側が痛い
- 片脚で立つ、階段、寝返りで痛む
- 長く座った後の立ち上がりがつらい
これらは「骨盤がゆがんだから」という一つの理由だけで起こるわけではありません。体調、睡眠、仕事、育児、過去の腰痛など、複数の要因が重なります。
動かない方がよい?動いた方がよい?
痛みがあると、動かさない方が安全に感じるかもしれません。しかし、完全に動かない状態が続くと、身体がこわばり、日常動作がさらに大変になる場合があります。
反対に「運動がよい」と聞いて、痛みを我慢しながら回数や距離を増やすのもおすすめできません。
目安は、動いている最中だけでなく、その日の夜や翌日に痛みが強く残らない量です。体調のよい日に少し動き、負担が残るなら時間や強度を下げます。
日常で取り入れやすい動き方
1.同じ姿勢を長く続けない
座りっぱなし、立ちっぱなしを避け、短い間隔で姿勢を変えます。長時間まとめて歩くより、短い移動へ分ける方が合うこともあります。
2.左右差の大きい動作を小さくする
ズボンを立ったまま片脚で履く、重い荷物を片側だけで持つ、大股で階段を上るといった動作で痛む場合は、座って着替える、荷物を分けるなど工夫します。
3.支えを使って小さく動く
安定した椅子や壁へ手を添え、呼吸を止めずに体重を左右へ小さく移す、楽な範囲で歩くなどから始めます。痛みを再現することが目的ではありません。
4.休む時間も計画に入れる
運動できた量だけでなく、回復できる時間も大切です。睡眠不足や仕事で疲れた日は、いつもより負荷を下げて構いません。
妊娠中の運動を始める前に
妊娠経過に問題がなくても、これまで運動習慣がない方や痛みが強い方は、妊婦健診で相談してから始めると安心です。切迫早産などで運動制限を受けている場合は、自己判断で再開しません。
次のような変化がある場合は運動を中止し、産科へ連絡してください。
- 性器出血
- 規則的で痛みを伴うお腹の張り
- 破水した可能性がある
- めまい、失神しそうな感覚
- 胸の痛み、強い息苦しさ
- 強い頭痛、視界の異常
- ふくらはぎの痛みや腫れ
- 胎動の明らかな減少
腰痛でも早めに医療機関へ相談したいサイン
妊娠中の腰痛に見えても、医療機関での確認が必要な場合があります。
- 発熱や悪寒を伴う腰・背中の痛み
- 排尿時の痛み、血尿
- 転倒後から続く強い痛み
- 脚に力が入らない、しびれが急に広がる
- 会陰部の感覚が鈍い
- 排尿や排便が急に難しくなった
このような症状では、通常の予約日を待たず医療機関へ相談してください。
妊娠中の腰痛・骨盤の痛みについてよくある質問
痛くてもストレッチした方がよいですか?
伸ばすと気持ちよい範囲なら合うこともありますが、痛みを我慢して大きく伸ばす必要はありません。骨盤の前側やお尻に鋭い痛みが出る動きは中止しましょう。
骨盤ベルトを着ければ治りますか?
ベルトで日常動作が楽になる方はいますが、装着位置や締め方が合わないと不快感が増えることもあります。治療効果を保証するものではないため、使い方を専門家へ確認すると安心です。
ウォーキングは毎日必要ですか?
毎日という決まりはありません。妊娠経過、痛み、疲労、天候に合わせます。長時間を一度に歩くより、短時間へ分ける方法も選べます。
まとめ
32研究・52,297人をまとめたレビューでは、妊娠中の運動によって腰痛や骨盤帯痛が起こる人の割合は明確に減りませんでした。一方で、運動を行った方では痛みの強さが軽くなる傾向が示されています。
運動は「痛くても頑張る課題」ではありません。妊娠経過を産科で確認し、その日の身体に合わせて時間、強度、動作を調整することが大切です。
参考文献
Davenport MH, Marchand AA, Mottola MF, et al. Exercise for the prevention and treatment of low back, pelvic girdle and lumbopelvic pain during pregnancy: a systematic review and meta-analysis. Br J Sports Med. 2019;53(2):90-98. DOI: 10.1136/bjsports-2018-099400. PMID: 30337344.
執筆・監修
菊地 健太|女性専門整体院 Life琴似店 院長
理学療法士/日本臨床徒手医学協会認定セラピスト/児童発達支援士
札幌市西区・地下鉄琴似駅から徒歩3分のLife琴似店で、産前産後のお身体とお子様の発達に関するご相談をお受けしています。スタッフ紹介はこちら
最終確認日:2026年8月8日
店舗情報
-
店舗名
- 女性専門整体院 Life琴似店
-
代表
- 菊地 健太(きくち けんた)
-
住所
- 〒063-0804
北海道札幌市西区二十四軒4条4丁目13-2
リヴェール琴似1F
地図を見る -
営業時間
- 平日9:00〜19:00 最終受付17:30
土曜9:00〜17:00 最終受付15:30
詳細はこちら -
休診日
- 日曜・祝日
-
アクセス
- 地下鉄琴似駅6番出口から徒歩3分
-
TEL
-
011-688-8969
施術中はお電話に出られません。
留守番電話に「お名前」「お電話番号」をお残しください。
こちらから折り返しご連絡させていただきます。
営業時間
女性専門整体院 Life琴似店は 「 当日予約OK 完全予約制 」 です。
| 時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 09:00〜19:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | - | 休 | 休 |
| 09:00〜17:00 | ◯ | 休 | 休 |
周辺マップ
女性専門整体院Life(ライフ)琴似店のホームページへお越しいただきありがとうございます。
Life琴似店は、札幌市西区地下鉄琴似駅から徒歩3分の位置にある女性に特化した施術を行なっている琴似・二十四軒の整体院です。
妊娠中(つわり・肩こり・頭痛・腰痛・恥骨痛・倦怠感・お腹の張り・不調など)のお悩み、産後(骨盤の歪み・恥骨痛・尾骨痛・腰痛・産後太り・膝の痛み・腱鞘炎など)のお悩み、女性の悩み(むくみ・便秘・月経痛・月経不順・更年期障害など)に10年以上病院で勤務した経験豊富なセラピストが対応いたします。
キッズスペースを完備しており、託児も行なっています(保育士も在籍しております)。ママの体の状態はお子様の体にも影響が出ることが多いので、ぜひ一緒に来ていただければと思います。お子様の発達やお身体のチェック(向きぐせ、頭の形<斜頭・短頭・長頭など>、反り返りなど)も行なっていますので、気軽にご相談ください。
